任意整理は複数回できる?
任意整理は複数回することが可能なのでしょうか?
実際、任意整理は法的な手続きではなく、債権者との任意の交渉によって行なう手続きです。
ですから、理論的な話をすれば、任意整理は相手が同意さえすれば、複数回行なうことが可能となります。
任意整理を2回以上行なう場合の注意点
しかし、その一方で忘れてはならないのは、任意整理を複数回行なう場合、一回目よりも二回目、二回目よりも三回目と、交渉の難易度はどんどん上がっていくということです。
これは債権者の立場に立てばすぐ分かることなのですが、債権者は過去に任意整理を行って、また任意整理の手続きを行おうとする人は、信頼するのがかなり厳しくなります。
「和解をしても、簡単に破られてしまうのではないか」
と債権者から思われてしまうのは自明の理だからです。
特に同じ債権者に対して、複数回の任意整理を行なう場合は、
「最初の任意整理であれだけギリギリの条件で妥協して上げたのに」
という思いが債権者側からふつふつと出て来てしまうので、さらに交渉は難航します。
ですから、任意整理を複数回行なう場合は、必ず債務整理に強い弁護士や司法書士に依頼して手続きされることをオススメいたします。
そうでないと、債権者から交渉に応じてもらえない可能性が高くなるからです。
交渉が難しくなってしまった場合は?
ただ、それでも任意整理を複数回行なおうとした場合は、任意整理自体の手続きが難しくなってしまうことがあります。
その場合は、個人再生や自己破産など、次のステージの債務整理を行なうしかなくなってきます。
実際、個人再生や自己破産を行った方が、借金の減額幅はより大きくなります。
しかし、その分、デメリットも大きくなってしまうので、覚悟する必要があります。
最初の債務整理が重要
実際、債務整理は複数回行なうことが可能ですが、繰り返せば繰り返すほど、債権者からの信頼を失ってしまうので、出来るだけ避けるのに越したことはありません。
ですから最初の債務整理は、自分でやるのではなく、債務整理に強い弁護士や司法書士に相談しながら、一回目でしっかり借金問題を解決できるよう調整することが大切です。